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珠江(読み)シュコウ

百科事典マイペディアの解説

珠江【しゅこう】

中国,華南最大の川。粤江(えつこう)とも。西江,北江,東江の3川が広東省三水で合流したもの。主流の西江は雲南省東部に発し,貴州省,広西チワン族自治区,広東省を経て南シナ海に注ぐ。全長2214km。広州以南に1万km2に及ぶ大デルタが形成され,重要な農業地帯となっている。水量が豊富で舟運が発達,華南の大動脈をなす。東江は広東省東部から西流し,北江は同省北部から南流する。
→関連項目華南【かん】江広東[省]広州広西チワン(壮)族自治区江門梧州珠海深【せん】西江蛋民中華人民共和国中山南海香港マカオ両広山地

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世界大百科事典 第2版の解説

しゅこう【珠江 Zhū jiāng】

中国,華南地区最大の河川で,西江,北江と東江が集まり合流したものである。旧称は粤(えつ)江。中国内での流域面積は約45万km2で,支流が多く水路も輻輳(ふくそう)している。高温多雨の地方が主たる集水域であるため水量が豊富で,長江(揚子江)にはわずかにおよばないものの黄河の7倍の水量を誇る。また雨季が長いため,増水期間も4~9月と長く水上交通に有利である。しかし長江のように中下流部に大雨時の流路の増水を一時的にためて流出量を調節する湖泊がないため,台風や豪雨の襲来時は,降雨がそのまま流れ出るので洪水になりやすい。

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大辞林 第三版の解説

しゅこう【珠江】

中国、華南地方の大河。西江を本流とし、東江・北江から成る。広東省で大デルタを形成し南シナ海に注ぐ。流域は米作が盛ん。デルタの北端に広州がある。華南水路交通の動脈。長さ2130キロメートル。別称、粤江えつこう。チュー-チアン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

珠江
しゅこう / チューチヤン

中国、華南(かなん/ホワナン)地方最大の川。別称粤江(えっこう/ユエチヤン)。西江(せいこう/シーチヤン)、北江(ほくこう/ペイチヤン)、東江(とうこう/トンチヤン)の三大支流があるが、もっとも長い西江を主流としている。全長2129キロメートル、流域面積は42万5700平方キロメートル。西江は雲南(うんなん/ユンナン)省から流出する南盤江(なんばんこう)を源流とし、東流する途上で北盤江をあわせて紅水河(こうすいが/ホンショイホー)とよばれ、さらに柳江(りゅうこう)をあわせて黔江(けんこう)、桂平(けいへい/コンピン)で郁江(いくこう)をあわせて潯江(じんこう)と名を変え、梧州(ごしゅう/ウーチョウ)で桂江(けいこう/コイチヤン)と合流したのち西江と称する。広州(こうしゅう/コワンチョウ)市西方の三水(さんすい/サンショイ)以後は珠江デルタを経て磨刀門(まとうもん)で海に注ぐ。西江の流域面積は珠江流域面積の約78%を占める。西江の上・中流域は中国でも著名な石灰岩地帯であり、名勝が多く、石灰岩峡谷の黄茅(こうぼう)峡、大藤(だいとう)峡、桂林(けいりん/コイリン)を中心とした景勝地がある。また支流の(りこう)上流では霊渠(れいきょ)により長江(ちょうこう/チャンチヤン)(揚子江(ようすこう/ヤンツーチヤン))水系と結ばれている。北江は江西(こうせい/チヤンシー)・広東(カントン)両省の境界をなす大(だいゆれい/ターユイリン)に発し、南流して本流は洪奇瀝(こうきれき)で海に注ぐ。全長582キロメートル。東江は江西省南部に発し、南西流して最後は虎門(こもん/フーメン)で海に注ぐ。全長503キロメートル。
 以上の3支流は実際は三つの独立の河川であるが、珠江デルタにおいて網状に分岐し相互に連なっている。夏季の降水量が多量となるため、水量も夏に増加する。また夏季には台風の襲来が多く、これに伴う大雨によって洪水の発生をみることも多い。洪水の被害は平坦(へいたん)なデルタ地帯に大きい。しかし全般的に水量が豊富であるところから航運の条件に恵まれ、通年航行距離は1200キロメートルに及ぶ。発電利用の面では南盤江から紅水河にかけて天生橋、岩灘、魯布格(ルプゲ)、大化、悪灘など階段状に11のダムが建設され、また郁江の西津(せいしん)、桂江の昭平、北江の乳源、(おうこう)などにも発電所があり、地下河川利用の発電所もある。[青木千枝子・河野通博]

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世界大百科事典内の珠江の言及

【広東[省]】より

…(1)粤北山地 北東~南西方向に南嶺山脈が走り,石坑崆(1902m)をはじめ,1500mをこえる山嶺がいくつもそびえる。この山脈は華中と華南の分界として知られるが,珠江水系と長江水系との分水嶺でもある。山脈中の大庾嶺を越えて古くより中原に至る陸路が通じ,南宋代にはとくに重視されていた。…

※「珠江」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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