桃氏剣(読み)とうしのけん(その他表記)Tao-shi-jian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「桃氏剣」の意味・わかりやすい解説

桃氏剣
とうしのけん
Tao-shi-jian

周礼』の「考工記」に「桃氏為剣…」とあるため,中国先秦時代の剣を桃氏剣ということがある。先秦時代の剣には,有茎式のものと有柄式のものがある。有柄式銅剣はすでに春秋時代に出現しているが,戦国時代になって,柄の部分に2個の環をつけた特徴的な銅剣が流行している。この有柄式銅剣が「考工記」にいう桃氏剣にあたるといわれる。

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世界大百科事典(旧版)内の桃氏剣の言及

【銅剣】より

…春秋前・中期には剣身と柄とを同鋳・別鋳するものがあり,剣身は断面が円形の脊(むね)をもつものが多い。春秋後期には,断面が菱形の剣身と円筒形ないし中実有節の柄とを同鋳するものがあり,桃氏剣と呼ぶことが多い。戦国時代にはこの剣が銅剣の主流となった。…

※「桃氏剣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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