楯突(読み)たてつき

精選版 日本国語大辞典 「楯突」の意味・読み・例文・類語

たて‐つき【楯突】

〘名〙 (古くは「たてづき」)
戦場で、敵の矢などを防ぐため、楯を突き立てること。また、その役目兵士
源平盛衰記(14C前)二〇「健(すくやか)ならん楯突(タテツキ)を一人たび候へ」
② たてつくこと。手向かうこと。抵抗すること。たてをつくこと。反抗
※宇治拾遺(1221頃)一五「こは物にくるはせ給か。かなはぬ迄も、たてづきなどし給へかし」

たて‐つ・く【楯突】

〘自カ五(四)〙 (古くは「たてづく」)
① 戦場で楯を突き立てる。〔文明本節用集(室町中)〕
目上の者に対して素直に従わずに文句を言う。たてをつく。
※杜詩続翠抄(1439頃)一六「吐蕃等誤こそ天子にたてつき申せ也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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