兵士(読み)ヘイシ

世界大百科事典 第2版の解説

ひょうじ【兵士】


[軍団兵士]
 古代の軍団制のもとに徴発された21~60歳の正丁男子の基本的呼称。7世紀後半から大宝律令の成立期にかけていわゆる律令軍制が整備され,正丁男子を対象とした徴兵制が施行された。現存する古代の戸籍のうち大宝2年(702)次の御野(美濃)国戸籍,筑前豊前・豊後国戸籍では兵士を他の力役と区別し,兵役対象者を特別枠で確保したが,養老5年(721)次の下総国戸籍ではそうした区別は消滅し,力役の一形態として徴発されている。

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大辞林 第三版の解説

へいし【兵士】

〔古くは「へいじ」とも〕
軍隊で士官の指揮の下にある者。兵卒。兵隊。 「出征-」 「古参の-」
律令制で、兵役に徴発された農民。正丁せいていからとるのを原則とし、本貫地の近くの軍団に配属された。

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世界大百科事典内の兵士の言及

【徭役】より

…身体障害者(残疾)や父母の喪中の人に対して徭役を免除するという律令の規定も,実役を免除することに主眼があったと考えられる。なお徭役という言葉は,いわゆる徭役労働一般の意味でも用いられており,古代では,歳役や雑徭のほかに,地方の里から交替に2人ずつ中央に徴発されて雑役に従事する仕丁や,功食は支給されるが官によって強制的に雇傭される雇役(こえき)などがあり,兵士も実際には徭役の一種と観念されていた。広義の徭役労働は,古代だけでなく中世・近世にも存在していたが,古代では賦役(広義の税)のなかで,徭役労働の占める比重が高かったと考えられる。…

【軍隊】より

…しかし有能な者,功績のあった者には進級をはやめるとか,二階級進級の特別措置がとられる。 軍隊は,幹部である将校,下級幹部である下士官,軍の大部を構成する兵士から成る。古代と中世における軍隊指揮官はおおむね貴族であり,職業的将校として育つ余地はなかった。…

【兵士】より


[軍団兵士]
 古代の軍団制のもとに徴発された21~60歳の正丁男子の基本的呼称。7世紀後半から大宝律令の成立期にかけていわゆる律令軍制が整備され,正丁男子を対象とした徴兵制が施行された。…

※「兵士」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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