横割村(読み)よこわりむら

日本歴史地名大系 「横割村」の解説

横割村
よこわりむら

[現在地名]富士市上横割かみよこわり下横割しもよこわり・横割一―六丁目・横割本町よこわりほんちようなど

水戸島みとじま村の東、柳島やなぎしま村の北に位置する。上横割・下横割に分れ、これに西から十兵衛じゆうべえ村がV字形に挟まれている。元亀三年(一五七二)九月一八日伊藤八左衛門が武田信玄から加島かじまのうち二三貫の土地を与えられている(「武田家朱印状」伊藤文書)。この伊藤氏は武田氏滅亡後、旧領加島の地に土着し、代々横割に住み周辺を開発したという(「伊藤系図」同文書)。なお加島庄のうちの小木こぎは当地付近に推定される。天正三年(一五七五)正月一〇日付武田家朱印状写(判物証文写)によれば、武田氏は新たに武田方に仕えることとなった旧今川家家臣の惟村源六に「小木之内 八貫弐百文」などを与えている。なお地内の横割八幡宮所蔵の宝永六年(一七〇九)四月二六日の神宣状に「正一位八幡宮駿州富士郡下方庄 小木里賀嶋郷横割村」とみえることから、横割村付近と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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