櫛払(読み)くしはらい

精選版 日本国語大辞典 「櫛払」の意味・読み・例文・類語

くし‐はらい ‥はらひ【櫛払】

〘名〙
① 細い針金を集め、中程を胴金物で束ねたもの。櫛の歯にたまるごみを払うのに用いる。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※海人刈藻物語(1271頃)一「御ぐしけづりけるにや、くしはらひなど取り散らして」
演劇に用いる鬘(かつら)一部分名称。立役の鬘で、もみあげの下部についている①の形に似たもの。対面工藤や関兵衛など、威容を整えるのに用いる。しっちゅう。

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