歌膝(読み)うたひざ

精選版 日本国語大辞典 「歌膝」の意味・読み・例文・類語

うた‐ひざ【歌膝】

〘名〙 歌人短冊を持って歌を案ずる時にするように、片ひざを立ててすわること。また、そのようなすわり方。立てひざ。
洒落本・御膳手打翁曾我(1796か)「この屋のあるじ悟舟(ごしゅう)ねまき小袖の哥膝(ウタヒザ)にて床柱に身をもたれ」

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世界大百科事典(旧版)内の歌膝の言及

【ひざ(膝)】より

…日本の男子の用いる胡坐(あぐら)はもと高貴な人の座位で,胡床と呼ぶ床几(しようぎ)に“足組(あぐ)み”して座ったことに由来する。柿本人麻呂が歌を詠む際にとった歌膝は一側が胡坐で他側は立膝の姿勢だった。胡坐と片立膝は中世の絵巻に多数描かれ,当時はむしろこれらが一般的だったといえる。…

※「歌膝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」