武射南郡(読み)むしやみなみぐん

日本歴史地名大系 「武射南郡」の解説

武射南郡
むしやみなみぐん

平安末期、「和名抄」に記される上総国武射郡が南北に分れ、中世的郡として成立したものと推定され、南北朝期頃から史料上にみえる。応安八年(一三七五)市原八幡宮(現市原市飯香岡八幡宮)造営に際して、国役分として在所六所宮二宇各三間を武射北郡と武射南郡などが負担している(二月一〇日「市原八幡国役庄役注進状」三宝院文書)。「神鳳鈔」によれば上総国武射御厨はみなみ郷とも称しており、同御厨は建久期(一一九〇―九九)以後の成立と考えられるが、それ以前は南郷で、武射南郷のことと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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