歯黒め(読み)ハグロメ

精選版 日本国語大辞典 「歯黒め」の意味・読み・例文・類語

は‐ぐろめ【歯黒・黒歯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歯を黒く染めること。おはぐろ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
  3. 歯を黒く染めるのに用いられる液。鉄くずなどに、茶、かゆなどを加えて発酵させてつくった。主成分は酢酸第一鉄で、酸化をうけてタンニン分と結合し、黒くなる。はぐろがね。はぐろみ。はぐろ。おはぐろ。鉄漿(かね)
    1. [初出の実例]「はくろめのよくつきたる」(出典:能因本枕(10C終)三一)

歯黒めの補助注記

「観智院本名義抄」には「黛 ハクロメツク」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の歯黒めの言及

【鉄漿】より

…歯を黒く染める染歯の慣習で,御歯黒のこと。鉄漿付けとか,古くは歯黒めなどとも呼ばれた。鉄漿付けに必要な鉄漿は,茶とか米のとぎ汁の中に古釘や折れ針などの鉄くずを入れて作られた。…

※「歯黒め」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む