死に入る(読み)シニイル

デジタル大辞泉 「死に入る」の意味・読み・例文・類語

しに‐い・る【死に入る】

[動ラ四]
息が絶える。死ぬ。
「―・る魂の、やがてこの御からにとまらなむと、思ほゆるも」〈御法
死んだようになる。意識不明になる。気絶する。
「夫の死するを見て悶絶して―・りぬ」〈今昔・二・三一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「死に入る」の意味・読み・例文・類語

しに‐い・る【死入】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 瀕死状態になる。気を失って死んだようになる。気絶する。
    1. [初出の実例]「かくて、物いたく病みて、しにいりたりければ、おもてに水そそきなどして、いき出でて」(出典:伊勢物語(10C前)五九)
  3. 死ぬ。息が絶える。絶え入る。
    1. [初出の実例]「しにいるたましひの、やがて、この御骸(から)にとまらなむと、おもほゆるも、わりなき事なりや」(出典源氏物語(1001‐14頃)御法)

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