残余権(読み)ざんよけん(その他表記)remainder

翻訳|remainder

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「残余権」の意味・わかりやすい解説

残余権
ざんよけん
remainder

英米法上,ある者が他の者の財産について保有する将来の権利一定事実の発生によって現有のものとなる。この権利の保有者を残余権者 remaindermanと称する。法が認める残余権は確定残余権 vested remainderおよび不確定残余権 contingent remainderの2種である。残余権が確定するのは,その設定時点において,残余権者が存在し,確定可能であり,かつまた,残余権者の確定になお一定の条件が成就されることを必要としない場合である。したがって,ある財産について,ある者に生涯権を与え,その者の死後は生存中の第三者に移転させるような場合,その第三者は当該財産について確定残余権を有する。しかし,ある財産について,ある者に生涯権を与え,その者の死後は法定相続人 his heirsに移転させるような場合,当該財産について生涯権者の法定相続人に与えられた権利は,不確定残余権である。それは,法定相続人は生涯権者が死亡するまでは確定できないからである。

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