普及版 字通 「殤」の読み・字形・画数・意味
殤
15画
[字訓] わかじに
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(しよう)。は昜(よう)(陽)を覆う形。昜は玉光が下方に放射する形で、魂振りの法。これを覆うのは死喪の意をあらわす。〔説文〕四下に「人をさざるなり。年十九より十六に至りて死するを長殤と爲し、十五より十二に至りて死するを中殤と爲し、十一よりに至りて死するを下殤と爲す」とみえる。また戦争による死は非命の死であるから、その弔喪の歌を「国殤」という。〔周礼、地官、媒氏〕に「嫁殤(かしやう)」という語があり、死人に嫁すること。漢代にはこれを「娶會」といった。
[訓義]
1. わかじに。
2. 非命の死をいう。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕殤 シヌ 〔立〕殤 シヌ・カフル
[語系]
殤・慯・傷sjiangは同声。創・愴tshiangと声近く、〔説文〕八上に「傷は創(きず)なり」とするが、系の字は古代の弔喪の呪儀に関する字。創の初文は(そう)で、刀創をいう。ただ愴・慯の意において通ずることがある。
[熟語]
殤鬼▶・殤宮▶・殤子▶・殤折▶・殤夭▶
[下接語]
嫁殤・国殤・三殤・彭殤
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報