段祺瑞内閣援助(読み)だんきずいないかくえんじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「段祺瑞内閣援助」の意味・わかりやすい解説

段祺瑞内閣援助
だんきずいないかくえんじょ

大正初期,段祺瑞による中国統一を援助しようという目的で日本が対華借款団規制を逃れて行なった資金援助を主とする対華政策。この援助はさまざまな名目と機関を通じて行われたが,主たるものは西原借款によるものである。これは名目上経済借款であったが,実質的には段祺瑞内閣強化のための政治借款で,1917年1月 20日の交通銀行への借款 500万円供与をはじめとし,総額1億 4500万円の西原借款を含め2億 4000万円に上る。その資金は日本興業銀行,朝鮮銀行台湾銀行の3特殊銀行が受持った。しかし,このような日本側の援助にもかかわらず,その後段祺瑞内閣は没落し,資金回収不能に陥った。このため,寺内内閣は起債して3銀行を救済せざるをえなくなった。

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