日本歴史地名大系 「水府地理温故録」の解説
水府地理温故録
すいふちりおんころく
五巻
別称 水府温古録 高倉胤明著
分類 地誌
写本 国会図書館・彰考館ほか
解説 水戸藩の学者高倉胤明が著した水戸城下の地誌。天明三年に起稿、同六年に一応脱稿し、その後も補訂が継続された。巻一は水戸城改築以来城主之事・御本城之事・浄光寺曲輪并水戸明神旧跡之事・二の丸并彰考館之事、巻二は上街諸侍小路之部、巻三は上街町家之部、巻四は下街諸士小路之部、巻五は下街町家之部。引用書目として掲げるもの七四種、このほか「諸書、且老夫々々の故実談一紙半行等之筆記等、爰より得彼より取るもの中々数へがたし」と記される。「水府地名考」とともに水戸城下の研究に必読の文献。「水府地名考」に比して、町内にゆかりのある著名人の事跡や社寺の旧記などについても史料を挙げて記述している点に特色がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報