永寧寺碑(読み)えいねいじひ(英語表記)Yong-ning-si-bei; Yung-ning-ssu-pêi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「永寧寺碑」の意味・わかりやすい解説

永寧寺碑
えいねいじひ
Yong-ning-si-bei; Yung-ning-ssu-pêi

中国,明代に黒竜江 (アムール川) とアムグン川の合流点付近に建てられた碑。これには永楽 11 (1413) 年の永寧寺建立始末を述べた『敕修奴児干 (ヌルガン) 永寧寺記碑』と,宣徳8 (33) 年の同寺再建始末を述べた『重建永寧寺記碑』の2碑があり,前者には漢文のほかモンゴル,女真,チベット文も刻まれている。この存在は 19世紀に間宮林蔵が記録し,やがてロシア人の間に知られた。明初の永楽帝宣徳帝の東北経営を裏づける貴重な史料である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android