津々木郷(読み)つづきごう

日本歴史地名大系 「津々木郷」の解説

津々木郷
つづきごう

古代の津築つづき郷を継承したとみられる中世の郷名。現都筑つづきに比定される。康正三年(一四五七)六月三〇日の賀茂忠直寄進在所注文(大福寺文書)によると、忠直が「(津)々木郷」内の田腹部の地一段を大福だいふく寺に寄進しているが、同注文には検討の余地がある。文明一四年(一四八二)六月三〇日に伊勢神宮代官に注進された浜名神戸検畠日記(写、宮司吉書)によれば、津々木は畠地二町九段三丈、麦は四石四斗五升五合で銭に換算して二貫六一八文、ほかに桑苧一貫五一五文があった。天文一三年(一五四四)一一月一八日に作成された大福寺領目録(案、大福寺文書)によれば、本寄進として津々木に二段(代八〇〇文)田地が、「石はし」に三丈(代二〇〇文)の所領があり、後述するように「石はし」は当地の内にあったと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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