津里郷(読み)つりごう

日本歴史地名大系 「津里郷」の解説

津里郷
つりごう

つりに比定され、津利とも書く。応永六年(一三九九)に「津里」の鍛冶某が「勝楽寺」の修造にかかわっており(「棟札銘写」夏目文書)、室町時代には当郷の大工や鍛冶が近隣の寺社造営に多く携わっていた。瑠璃山年録残編(大福寺文書)応永二五年条によれば、五月四日に香盤を造作した鍛冶として「津利」の左近尉がみえる。寛正二年(一四六一)一二月一二日に建立された大福だいふく寺不動堂の棟上に際しては、「津り」の小工として左衛門四郎・衛門四郎が参加しており、「津里郷」としても五〇〇文を奉加している(「大福寺不動堂建立記」同文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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