デジタル大辞泉 「鍛冶」の意味・読み・例文・類語
かぬち【鍛=冶】
「
( 1 )古くから社寺の創建や、修復に携わり、釘、鎹(かすがい)などを製作した。興福寺、春日社、東大寺には、鎌倉初期にすでに鍛冶寄人が活動し、諸国にも給田を保証されたものが散在し、一三世紀初めには後鳥羽院自身が自らに直属する刀鍛冶を組織していたといわれる。
( 2 )一五世紀後半頃の「高松宮本東北院職人歌合五番本」の鍛冶像には、鞴とともに向槌を振る弟子が描かれている(二人像)。近世に入ると刀鍛冶だけでなく、鉄砲鍛冶や庖丁鍛冶、鍬などを作る野鍛冶の活動も盛んになった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
金属を鍛えて武器・刃物類・農具などの器具を製造する工人。古称のカヌチは「金打ち」に由来する。律令制下には鍛部(かぬちべ)として現れ,中世以降,製作するものにより刀鍛冶・包丁鍛冶・鋸(のこぎり)鍛冶・農鍛冶などに専門分業化した。城下町に居宅を構え顧客を待つ居職(いじょく)と,村々をめぐり仕事をする出職(でしょく)があり,後者はのちに村に定着し農鍛冶を営んだ。各地に分布する「炭焼長者」の伝説は,遍歴の鍛冶や鋳物師(いもじ)が伝えたものともいわれる。旧暦11月8日には鞴(ふいご)祭を行った。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…金属を打ち鍛え,諸種の器具をつくることを仕事とする人。鍛冶屋の製作する農具や武器は,いつの時代にも人間の生活にとって欠かせない重要な役割を果たしてきた。しかし,鍛冶技術は習得するのが容易でなく,古来,この技術は鍛冶屋が独占的に担ってきた。…
…金属を打ち鍛え,諸種の器具をつくることを仕事とする人。鍛冶屋の製作する農具や武器は,いつの時代にも人間の生活にとって欠かせない重要な役割を果たしてきた。しかし,鍛冶技術は習得するのが容易でなく,古来,この技術は鍛冶屋が独占的に担ってきた。…
※「鍛冶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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