洪水説話(読み)こうずいせつわ

精選版 日本国語大辞典 「洪水説話」の意味・読み・例文・類語

こうずい‐せつわ【洪水説話】

  1. 〘 名詞 〙 大洪水人類のほとんどが滅び、生き残った人間から現存の人類が生まれたという神話伝説。古代オリエントから、古代インド、東南アジア中国朝鮮日本南アメリカまで広く分布し、それぞれ地域的特徴をもつ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の洪水説話の言及

【女媧】より

…中国神話にみえる創生神。南方族の洪水説話に伏羲(ふくぎ)・女媧の兄妹,あるいは姉弟の2人だけが助かって夫婦となり,人類の始祖となったという。文献的には戦国期以後のものにみえ,人作りしたことは《楚辞》天問に,また共工が顓頊(せんぎよく)に敗れて怒って天柱を折り,女媧がこれを補修したという補天の話は,《淮南子(えなんじ)》覧冥訓にみえる。…

【中国神話】より

…それで中国の神話研究には,経書の研究を欠くことはできない。
[三つの洪水説話]
 広大な中国が統一される以前には,地域的にいくつかの先進文化の地帯があり,神話もその地域に生まれた。徐旭生はそれを華夏・東夷・苗蛮の3集団に分かち,それぞれの神話を,この3集団に帰属させようとする。…

※「洪水説話」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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