日本大百科全書(ニッポニカ) 「洪霊菲」の意味・わかりやすい解説
洪霊菲
こうれいひ / ホンリンフェイ
(1903―1933)
中国の革命作家。本名洪倫修(こうりんしゅう)。広東(カントン)省潮安県の人。貧しく厳格な家に生まれ、困苦に耐えて勉学に励み、1926年広州高等師範学校を卒業、郁達夫(いくたつふ/ユイターフー)にその才を認められる。在学中から革命運動に参加、24年共産党に入党、国共分裂後、国民党の追及を逃れ国外を流浪。28年上海(シャンハイ)で同郷の戴平万(たいへいまん/タイピンワン)らと『我們(われら)』月刊を創刊して革命文学に参加、『流亡』など多数の作品を短期間に書き上げる。30年中国左翼作家連盟創立の発起人となり常任委員を務める。33年北京(ペキン)で革命活動中、逮捕処刑された。51年と82年に『洪霊菲選集』出版。
[近藤龍哉]