流添(読み)ながしそえる

精選版 日本国語大辞典 「流添」の意味・読み・例文・類語

ながし‐そ・える ‥そへる【流添】

〘他ア下一(ハ下一)〙 ながしそ・ふ 〘他ハ下二〙
① 涙を流すことをつけ加える。
源氏(1001‐14頃)柏木「かきくらし、思ひ乱れて、枕も浮きぬばかり、人やりならず、ながしそへつつ」
② (特に、うわさ悪評などを)さらに世に広める。評判をたてることまでつけ加える。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「憂きをもつらきをも、つきせず思ひしり、うとましげなる名をさへながしそへ」

ながれ‐そ・う ‥そふ【流添】

〘自ハ四〙 流れて、それに加わる。
※源氏(1001‐14頃)梅枝「見給ふ人の涙さへ、水茎にながれそふ心地して」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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