…経変は中国の敦煌壁画においても,隋~唐に発達し,日本では飛鳥時代の玉虫厨子絵(法隆寺),奈良時代の《法華堂曼荼羅》(ボストン美術館),平安末以降には額絵の《華厳五十五所絵巻》(東大寺)をはじめ,懸幅や絵巻に遺品が多い。(2)浄土教画 阿弥陀如来を中尊とする浄土の極楽図を描いた浄土変相(浄土曼荼羅)は,中国の敦煌壁画など,隋~唐代に盛んに描かれ,薬師や弥勒などの浄土図も出現する(敦煌莫高窟(ばつこうくつ))。この動きは直ちに日本に反映し,奈良時代には大無量寿経による《阿弥陀浄土図》(法隆寺金堂6号壁)や観無量寿経(観経)による織成の《当麻曼荼羅》が制作され,鎌倉時代には,それを祖型とする縮小型の〈観経曼荼羅〉が多数作られ,〈智光曼荼羅〉〈清海曼荼羅〉などの変形もみられる。…
…池を豊かに配し,そこに蓬萊や瀛州(えいしゆう)などの神仙島を浮かべ,岸に須弥山(しゆみせん)をたてるなどの様式は,まさしく〈洋上楽園〉と〈山中楽園〉それぞれの縮小版を庭園内部に確保する行為にほかならない。浄土曼荼羅の図形を地上に映す日本の浄土庭園の設計理念は,もう一つの表れかたであった。
[楽園回帰の夢]
ユダヤ教とキリスト教の伝承では,神はアダムとイブを追放したあと,天使たちの炎の剣でエデンの園を守ることにした,とある。…
※「浄土曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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