浜小路町(読み)はましようじまち

日本歴史地名大系 「浜小路町」の解説

浜小路町
はましようじまち

[現在地名]博多区古門戸町こもんどまち奈良屋町ならやまち

南のぎようノ町、北の西方寺前さいほうじまえ町の間に位置し、南北に並ぶ両側町。西方寺前町との四辻で東は古渓こけい町に、西は妙楽寺みようらくじ町にそれぞれ一部当町町屋が延び、全体で丁字形を呈している(福岡博多近隣古図)。南北道の東側は入り二二間、西側は入り一九間の大きな町家が目立つ(「浜小路町絵図」櫛田神社蔵)。永禄七年(一五六四)の御祓賦帳(神宮文庫蔵)に「はまの小路」藤五郎がみえる。慶長一五年(一六一〇)の御祓賦日記(同文庫蔵)には「はまの小路」の二三人の名がみえる。元禄三年(一六九〇)の家数三二(続風土記)。明和三年(一七六六)の家数三一・間数八五間余(石城志)。慶応二年(一八六六)の家数二五(博多店運上帳)。延宝二年(一六七四)当町のさゝや市右衛門と奈良屋番ならやばんの伝三郎は肥前長崎で酒を販売したため咎められ、一時酒林(酒屋の看板)を没収された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報