海底扇状地(読み)かいていせんじょうち(その他表記)submarine fan

最新 地学事典 「海底扇状地」の解説

かいていせんじょうち
海底扇状地

submarine fan

海底にみられる扇状の堆積地形。大陸棚上のものと深海底のものと2種ある。前者河口沖または陸棚谷末端にあり,成因的には氷期の海面低下の時期に陸上の三角州として形成されたと考えられる。後者は1,000~4,000mの陸棚斜面の基部にあって深海扇状地とも呼ばれ,通常海底谷の末端にある。ここの堆積物中には浅海生有孔虫殻なども含まれ,混濁流によって運搬・堆積されたと考えられている。扇頂部や流路には陸源性の粗粒堆積物がみられ,海底自然堤防の外側には細粒な堆積物が形成される。扇面はさらに深海長谷によって浅く刻まれている場合が少なくない。海底扇状地が隣接のものと複合して大きくなったものは,サブマリンコーン(submarine cone)と呼ばれる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海底扇状地」の意味・わかりやすい解説

海底扇状地
かいていせんじょうち
submarine fan

大きな河川の河口を扇頂として,深海底に向かって扇状に発達する半円錐状の海底の堆積地形。大陸斜面は流床の勾配が急なため,大量のタービダイト陸性堆積物)が深海底に運ばれる。流床の勾配が小さくなる深海底では運搬力が減少するため,浮遊物が扇状に堆積する。扇状地上の流床は,大きな河川の洪水時に扇頂から放射状に分流して,各分流は網状流路を示している。

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世界大百科事典(旧版)内の海底扇状地の言及

【海底谷】より

…前者は多少蛇行しつつ樹枝状の支谷を集め深海平たん面や大洋底に達する。末端部に海底扇状地を形成し,砂泥互層,深海砂,深海チャンネルなどが存在するところから混濁流起源とされている。深海チャンネルは海底扇状地,コンチネンタルライズ,深海平原などの表面を浅く刻む長い谷で,両側に自然堤防を有しており,混濁流が平たん部に到達しその流路に懸濁物を堆積しながら形成する海底谷の一種である。…

【海底地形】より

…この泥流が混濁流で,その浸食によって谷ができる。混濁流は大陸斜面のふもと,あるいは斜面途中の凹みにいたって堆積し,海底扇状地や深海平たん面をつくる。これらの堆積物は沖合型の粘土層と浅海起源の砂層からなる砂泥互層を形成する。…

※「海底扇状地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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