海賊橋(読み)かいぞくばし

日本歴史地名大系 「海賊橋」の解説

海賊橋
かいぞくばし

もみじ川の橋のうち最も東寄りの橋で、本材木ほんざいもく町一丁目と茅場かやば(のちには坂本一丁目)の間に架されていた。徳川氏関東入部以前からあった橋とされる。当初はたか橋とよばれ、寛永江戸図にも高橋とある。橋名は寛文新板江戸絵図では「将ケンはし」となり、さらに延宝江戸方角安見図に至って「かいぞくばし」と記載されるようになり、以後明治元年(一八六八)一〇月海運かいうん橋と改められるまで海賊橋とよばれた。東詰には寛永(一六二四―四四)以降いわゆる海賊衆、水主同心を預かり幕府用船の保管・運航の任にあたる船手頭向井将監の屋敷があり(寛永江戸図など)、将監橋・海賊橋の橋名もそれにちなむ(「江戸紀聞」など)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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