減揺タンク(読み)げんようタンク(その他表記)anti-rolling tank

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「減揺タンク」の意味・わかりやすい解説

減揺タンク
げんようタンク
anti-rolling tank

船の横揺れを押えるため,船内に装備されるU字形の水タンク。タンクの中の水は,船の横揺れにつれて左右に移動するが,弁でその流れをうまく調節することによって,水の重さが船の傾きを押える力となって働く。 1910年にドイツのフラームが考案してから,東京大学教授元良誠三と日本鋼管共同で編出した MN式日立造船の開発したものなど,各種の改良型が出ている。

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世界大百科事典(旧版)内の減揺タンクの言及

【スタビライザー】より

…このように,自動車および飛行機にもスタビライザーが装備されているが,単にスタビライザーという場合には船のスタビライザー,すなわちシップスタビライザーを指すことが多い。実際に使われているシップスタビライザーは,いずれも船の横揺れ(ローリング)を軽減する装置で,ビルジキール,減揺タンク,ジャイロスタビライザー,フィンスタビライザーなどがある。このほか,船の縦揺れを減ずる装置も研究されているが,実用には至っていない。…

※「減揺タンク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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