日立造船(読み)ひたちぞうせん

百科事典マイペディア 「日立造船」の意味・わかりやすい解説

日立造船[株]【ひたちぞうせん】

旧日産・日立系の総合重機メーカー。1881年H.E.ハンターが大阪鉄工所を創業。1934年日本産業(日産コンツェルン参照)が全株式を取得し,日本産業大阪鉄工所として再発足。同年大阪鉄工所に改称。1936年日本産業傘下の日立製作所に全株式を譲渡し,経営権を移管。1943年現社名に改称。1947年財閥解体政策により日立製作所所有の株式が放出され,従属関係は解消した。近年は,ゴミ焼却設備などの環境分野を柱に,機械,エネルギー,電子・情報分野を拡大。2002年に造船部門を日本鋼管と統合して〈ユニバーサル造船〉として分離,現在は造船事業から距離を置いている。本社大阪,工場有明,因島,向島ほか。2011年資本金454億円,2011年3月期売上高2871億円。売上構成(%)は,環境32,プラント10,機械21,プロセス機器6,インフラ13,精密機械13,その他3。海外売上比率17%。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日立造船」の意味・わかりやすい解説

日立造船
ひたちぞうせん

機械メーカー。1881年イギリス人の E.H.ハンターが創立した大阪鉄工所を前身とする。その後幾度か買収合併を経て発展し,1934年大阪鉄工所を解散して日本産業大阪鉄工所設立(同年大阪鉄工所と改称),1936年に日立製作所の経営下に入り 1943年現社名に変更。1947年日立の持株会社指定(→財閥解体)に伴い日立から離れる。2002年ユニバーサル造船に造船事業を移管。環境保全装置,プラント,水処理装置,機械,インフラ設備,防災システムなどの設計,製作などを行なっている。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「日立造船」の解説

日立造船

正式社名「日立造船株式会社」。英文社名「Hitachi Zosen Corporation」。機械工業。明治14年(1881)前身の「大阪鉄工所」創業。昭和9年(1934)「株式会社日本産業大阪鉄工所」設立。同年「株式会社大阪鉄工所」に改称。同18年(1943)現在の社名に変更。本社は大阪市住之江区南港北。総合重工業会社。ゴミ焼却施設・産業廃棄物処理施設などの環境装置が主柱。ほかに機械・プロセス機器など。東京証券取引所第1部上場。証券コード7004。

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