精選版 日本国語大辞典 「満ずる」の意味・読み・例文・類語
まん‐・ずる【満】
- 〘 自動詞 サ行変 〙
[ 文語形 ]まん・ず 〘 自動詞 サ行変 〙 - ① 期限が至る。日限に達する。特に、満願の日となる。また、年齢が満になる。
- [初出の実例]「其の七日に満ずる夜」(出典:今昔物語集(1120頃か)六)
- 「まんずる歳は、廿二」(出典:幸若・十番斬(室町末‐近世初))
- ② 願いごとなどがかなう。かけていた願が満たされる。
- [初出の実例]「我が願すでに満ずとて」(出典:古今著聞集(1254)一三)
- ③ すべてをうめる。欠けるところなくすべてに及ぶ。
- [初出の実例]「累代繁栄四海に満ぜし先代をば、亡し給ひしか共」(出典:太平記(14C後)二七)
- ④ ふくらみ広がって、元の完全な形になる。
- [初出の実例]「帝尺又天の薬を灑て身の肉俄かに満す、身の疵皆愈ぬ」(出典:観智院本三宝絵(984)上)