溢る(読み)ハフル

デジタル大辞泉 「溢る」の意味・読み・例文・類語

はふ・る【×溢る】

[動ラ四]あふれる。
射水いみづ雪消ゆきげ―・りて行く水の」〈・四一一六〉

あふ・る【×溢る】

[動ラ下二]あふれる」の文語形

あぶ・る【×溢る】

[動ラ下二]あぶれる」の文語形。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「溢る」の意味・読み・例文・類語

はふ・る【溢】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
    1. 水があふれる。また、それほどに水量が満ちる。あふれる。
      1. [初出の実例]「葦鴨の集(すだ)く池水溢(はふる)とも儲溝(まけみぞ)のへに吾れ越えめやも」(出典万葉集(8C後)一一・二八三三)
    2. 外にはみ出るほどいっぱいになる。
    3. 雲・波・風などが、いっぱいにわき上がる。わきたちあふれる。
      1. [初出の実例]「吾(あ)が面の忘れむ時(しだ)は国波布利(ハフリ)(ね)に立つ雲を見つつしのはせ」(出典:万葉集(8C後)一四・三五一五)
  2. [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
    1. [初出の実例]「首(かうへ)を斬(き)ること半(なかは)に過きにたり。屍骨(ほね)(さわ)に溢(ハフレ)たり」(出典:日本書紀(720)崇神一〇年九月(北野本訓))

溢るの補助注記

→「はふる(放)」の語誌


あふ・る【溢】

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙あふれる(溢)

あぶ・る【溢】

  1. 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙あふれる(溢)

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