澄み増さる(読み)すみまさる

精選版 日本国語大辞典 「澄み増さる」の意味・読み・例文・類語

すみ‐まさ・る【澄増】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 月や水などが、曇りや濁りがなくなっていっそう澄む。
    1. [初出の実例]「泉河のどけき水の底見れば今年は影ぞすみまさりける〈平兼盛〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)神楽哥・六一六)
  3. 音がよりいっそう澄んで聞こえる。
    1. [初出の実例]「例の、かう世離れたる所は、水の音も、もてはやして、ものの音すみまさる心地して」(出典:源氏物語(1001‐14頃)椎本)
  4. 雑念が去って、心がいっそうすがすがしくなる。
    1. [初出の実例]「歌詠まざらんは本意なかるべき事なるべし、いとど御心もすみまさり給けん」(出典:今鏡(1170)八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android