最新 地学事典 「濃飛流紋岩類」の解説
のうひりゅうもんがんるい
濃飛流紋岩類
Nohi rhyolites
岐阜県飛驒・東濃地方から長野県木曽地方にかけて,NW-SE方向に約120kmにわたって連続する白亜紀後期の珪長質火砕岩類。河田清雄ほか(1961)命名。古くは花崗質斑岩,石英斑岩などと呼ばれた。流紋岩~流紋デイサイト質の溶結凝灰岩(SiO2が66~76%)を主体とし,非溶結火砕岩,砕屑岩およびまれに無斑晶質流紋岩溶岩,デイサイト溶岩を伴う。岩体の中・南部では美濃帯堆積岩類を,北部では飛驒外縁帯・飛驒帯の変成岩・花崗岩類を不整合に覆う。各地での厚さ2,000m以上,全体積10,000km3以上。Y.Koido(1992)によれば,層序的に六つの火山シーケンスに分けられ,各シーケンスは火山性砕屑岩層とその上位に連続的に重なる複数の溶結凝灰岩層からなり,陥没運動によりいくつかのコールドロンを形成。火山活動の中心域は,南部→西部→中央部→東部へと移動。多くの花崗閃緑斑岩の岩株や花崗斑岩の平行岩脈群を伴う。白亜紀後期の花崗岩類に貫入されている。FT年代は77~58Ma, K-Ar年代(カリ長石)は66~62Ma, Rb-Sr全岩年代は82~70Ma。参考文献:Y.Koido(1992) Bull. Volcanol., Vol.53
執筆者:山田 直利
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

