灯し火(読み)ともしび

精選版 日本国語大辞典 「灯し火」の意味・読み・例文・類語

ともし‐び【灯火・灯・燭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ともした火。あかり。とうか。ともし。ともしみ。
    1. [初出の実例]「日、月出づれどもに、(トモシヒ)(や)まず」(出典日本書紀(720)顕宗即位前(図書寮本訓))
  3. たいまつ。たてあかし。
    1. [初出の実例]「天皇、〈略〉敢死士(たけきひと)一百(もも)を領(ゐ)て並びに火炬(トモシヒ)持ちて宅を囲みて焼かしむ」(出典:日本書紀(720)雄略一三年八月(前田本訓))
  4. 平安時代、大学寮の学生に与えられた祿物で、奨学金にあたるもの。灯燭料。
    1. [初出の実例]「もと桂を折りたるは博士をのぞみ、いまだ折らぬものはともし火の望みなんありける」(出典:今鏡(1170)一)

とぼし‐び【灯火・灯・燭】

  1. 〘 名詞 〙 ともした火。あかり。ともしび。
    1. [初出の実例]「生盲の燈(トホシヒ)の光を見ぬごとし」(出典:守護国界主陀羅尼経平安中期点(1000頃))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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