灰猫(読み)ハイネコ

デジタル大辞泉 「灰猫」の意味・読み・例文・類語

はい‐ねこ〔はひ‐〕【灰猫】

灰色の毛の猫。
火を落としたかまどに入り、灰まみれになった猫。 冬》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「灰猫」の意味・読み・例文・類語

はい‐ねこはひ‥【灰猫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 灰毛の猫。灰色の猫。
    1. [初出の実例]「灰猫の妻こふ声やかまびすし〈正彌〉」(出典:俳諧・詞林金玉集(1679)春三)
  3. (だん)をとるために、火を落としたかまどの中にはいって灰まみれになった猫。《 季語・冬 》
    1. [初出の実例]「釜の下に住つけたりし灰猫の目が光るかとみれば埋火」(出典:狂歌・後撰夷曲集(1666)四)
    2. 「灰猫のやうな柳もお花かな」(出典:俳諧・おらが春(1819))
  4. 恩を知らない者をののしっていう語。
    1. [初出の実例]「エエ飼かふ犬はまだしも、灰猫めに手をくはれたる口惜や」(出典:浄瑠璃・本朝三国志(1719)一)

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