為成保(読み)ためなりほ

日本歴史地名大系 「為成保」の解説

為成保
ためなりほ

神通川旧河川敷を利用したうしくび用水沿いに位置した地域で、近世には一七村よりなる為成郷とされる地域に相当するのであろう。「保」の表記がみられるのは、永禄九年(一五六六)一一月二八日付浄土真宗本覚ほんがく寺宛の西川定勝寄進状(本覚寺文書)の宛所に「婦負郡為成之保北方袋村 本覚寺まいる」とある例のみである。ただしそれに先行して、「政所賦銘引付」文明九年(一四七七)一二月八日条に「槻尾民部丞信次 越中国禰位郡内御福之為成若林又太郎、去文明五、米銭乍令借用、于今無沙汰云々」とあり、元来国衙領の系譜を引く御服ごふく庄内とされている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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