無城(読み)むじょう

精選版 日本国語大辞典 「無城」の意味・読み・例文・類語

む‐じょう‥ジャウ【無城】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代陣屋だけを持ち、城郭を持たない大名の称。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「無城」の解説

無城
むじょう

江戸時代,大名の家格領地規模によって分類した場合のまとまりの一つ国主城主に対応する呼称。領地の居館が城郭ではなく,陣屋構えであることから陣屋大名ともいう。1万~3万石未満の極小大名が多い。

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世界大百科事典(旧版)内の無城の言及

【大名】より

…さらにこれを将軍との親疎関係によって分類する場合は,三家,三卿,家門,譜代,外様に分けるが,家門は三家,三卿以外の親藩およびその分家をさし,旧族大名と織豊大名を徳川系大名に対して外様に一括する。 また領国や居城の規模によって,国主(国持),准国主,城主,城主格,無城に分け,あるいは江戸城中の詰間(つめのま)によって,大廊下,溜間(たまりのま),大広間,帝鑑間(ていかんのま),柳間,雁間(かりのま),菊間に分け,さらに官位によって,侍従以上,四品(しほん)(四位),諸大夫(五位)に分け,石高によって,10万石以上,5万石以上,1万石以上に分ける場合もある。大名はこれらの組合せによって複雑多岐な格式序列がつくられたが,このことは大名(藩)の存在形態がきわめて多様であったことを示している。…

※「無城」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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