然もない(読み)サモナイ

デジタル大辞泉 「然もない」の意味・読み・例文・類語

もな・い

それほどでもない。たいしたことはない。「然もないことだ」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「然もない」の意味・読み・例文・類語

さも【然も】 ない

  1. 「さも」を否定したいい方。そのようではない。そうでもない。
    1. [初出の実例]「この家は、など、君達、北の方の御中には奉り給はざりし。ことところのかあるかとの給へば、女君、さもなし、爰はかう久しう年比住み給へれば、得じ。北の方に奉りてんとなむ思ふとの給へば」(出典:落窪物語(10C後)四)
    2. 「さもない内はいかな事ならぬ、ならぬとねめ付る」(出典:浄瑠璃・国性爺合戦(1715)二)
  2. 「さも」を否定したいい方。大したことはない。別にどうということはない。
    1. [初出の実例]「女はさもなくて、客のおもひつく事内証によひ所あればこそなれ」(出典:浮世草子・好色盛衰記(1688)二)

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