片端人(読み)かたわびと

精選版 日本国語大辞典 「片端人」の意味・読み・例文・類語

かたわ‐びと かたは‥【片端人】

〘名〙
※宇津保(970‐999頃)国譲上「『かたは人にこそは。むつまじういもし給はざりけり』と宣ふ御声、いと近ければ」
※宇津保(970‐999頃)楼上下「からもりが宿を見んとて玉鉾に目をつけんこそかたは人なれ」

かたわ‐うど かたは‥【片端人】

〘名〙 (「かたわびと(片端人)」の変化した語) =かたわもの(片端者)
平家(13C前)一「子を思ふ道に迷ひぬれば、いぶせき事も忘られて、あさましげなるかたはうどにまじはって」

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