物悲さ(読み)ものがなしさ

精選版 日本国語大辞典 「物悲さ」の意味・読み・例文・類語

ものがなし‐さ【物悲さ】

〘名〙 (形容詞「ものがなしい」の語幹接尾語「さ」の付いたもの)
① 何となく悲しいこと。また、その度合
源氏(1001‐14頃)柏木「若き人々はものがなしさもすこしまぎれてみいだし奉る」
② 何ともいえずせつなくいとしいこと。また、その度合。
※栄花(1028‐92頃)鳥辺野親子なかのものがなしさを思ほし知らぬやうにあらばこそあらめ」

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