特殊戦争(読み)とくしゅせんそう(その他表記)special warfare

日本大百科全書(ニッポニカ) 「特殊戦争」の意味・わかりやすい解説

特殊戦争
とくしゅせんそう
special warfare

通常の戦闘員による戦争ではなく、特殊な訓練を受けた軍事要員が特定国内で組織的な政治・軍事工作を行うことをいう。一般的な方法としては、ゲリラ戦、対ゲリラ戦、心理戦、テロ暗殺などの専門的訓練を受けた特殊部隊要員がひそかに対象国内に潜入し、特殊武器、資金、資材などを利用して、後方攪乱(かくらん)、政治工作、思想宣撫(せんぶ)工作、情報入手などを行い、あるいは要人暗殺やゲリラ活動を阻止するなどして、自国の対外政策を直接間接に有利に展開させる。1961年のアメリカCIAによるキューバ侵攻作戦、同年のルムンバ首相暗殺、ベトナム戦争初期の南ベトナムへの米特殊部隊の派遣などはその具体例。

[林 茂夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特殊戦争」の意味・わかりやすい解説

特殊戦争
とくしゅせんそう
special warfare

正規戦争に対して,ゲリラ戦や対ゲリラ戦のことをいう。特殊戦争のために訓練されている部隊を特殊部隊 special forcesという。対ハイジャック部隊,あるいは空挺部隊コマンドなども特殊部隊という場合がある。

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