日本歴史地名大系 「犬走村」の解説 犬走村いぬばしりむら 佐賀県:杵島郡山内町犬走村[現在地名]山内町大字犬走現山内町の南に位置し、南は現武雄市西川登(にしかわのぼり)町、北は三間坂(みまさか)村に接した山あいの細長い村である。永仁七年(一二九九)六月五日の長嶋庄高瀬山田畠山野下地中分状(橘中村家文書)に「西限、犬走、本大道下」などとある。この地域は平安時代の後期に成立した長島(ながしま)庄に含まれ、蓮華王(れんげおう)院領であったが鎌倉時代に橘薩摩氏の所領となり、室町時代の初めには塚崎(つかざき)庄に加えられて塚崎後藤氏の領地となった。江戸時代は佐賀藩武雄領で山内一六ヵ村の一村であった。慶長絵図には「武雄ノ内 犬走村」とある。寛永一九年(一六四二)の武雄領の諸村田畠斛積帳によれば、この村の田地は三六町九段、畑地八町六段と記されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報