祭日(読み)さいじつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

祭日
さいじつ

神社において祭祀の行われる日。神道死者をまつる日でもある。日取りは神社によって一定しないが,以下の2つの型に大別される。 (1) 氏神祭系統の祭日で,2月または4月と 11月に集中している。この型はかなり古くから認められ,平安時代には,藤原氏の氏神だった春日大社の祭りは2月と 11月,また賀茂祭は4月に行われ,特に申の日を祭日とした例が多い。この時期は,春の農耕始めと秋の収穫終了を選んだもので,今日多くの神社で2月を祈年祭,11月を新嘗祭としているのは,古い氏神の祭日観の名残りであろう。 (2) 御霊信仰系統の祭日で,平安時代中期以降行われるようになった。これは疫病を流行させる悪霊への信仰で,春の盛りや夏を祭日とするようになった。3月のやすらい祭や6月の祇園会などはその代表的なもので,なかでも祇園会は牛王信仰として全国的に普及した。また天神信仰も御霊信仰の一つで,菅原道真の命日の2月 25日を祭日としている。今日ほとんどの神社の祭日は,この2つの系統に分けられる。なお近年は太陽暦の採用や生産構造の変化により祭日の改変が著しくなった。

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百科事典マイペディアの解説

祭日【さいじつ】

神社で祭祀の行われる日。一般には例祭日と臨時祭日の別がある。例祭は年1回,または2回で,4月,11月に多いのは農耕儀礼に由来しているとされる。干支(えと)と習合して,11月の卯(う)の日の新嘗祭(にいなめさい),2月,11月の申(さる)の日の春日(かすが)祭,4月の松尾祭,4月,11月の平野祭などが古い祭日の形である。平安時代以後,御霊(ごりょう)信仰によって祭日は大きく変化し,疫病の流行する季節(祇園(ぎおん)祭,6月7日または14日。八幡放生会(ほうじょうえ),8月15日)や祭神の命日(天神祭,2月25日)に行われるようになった。明治以後は,陰暦が太陽暦に改められたため,各神社の祭日はまちまちになった。

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大辞林 第三版の解説

さいじつ【祭日】

「国民の祝日」の通称。 「日曜・-は休みます」
皇室で祭典のある日。大祭日と小祭日とがある。
神社などで祭礼のある日。
神道で、死者の霊をまつる日。

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精選版 日本国語大辞典の解説

さい‐じつ【祭日】

〘名〙
① 祭を行なう日。神社などで祭礼の催される日。
※続日本紀‐天応元年(781)六月壬子「若其諱辰掌凶、祭日預吉」
皇室祭典が催される日。大祭日と小祭日とがある。また、明治以降、国定の休日とされたもの。そのことから第二次世界大戦後、俗に「国民祝日」をさしていう。
※開化問答(1874‐75)〈小川為治〉二「政府にて一年中よりかかる貴き日五日を撰み出し、これを祭日(サイジツ)に定め」
③ 神道で、死者をまつる日。
物忌みをする日。また、精進すべき日。→斎日(さいにち)。〔大坂繁花風土記(1814)〕

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世界大百科事典内の祭日の言及

【祝祭日】より

…祝典・祭典を行う日のことであるが,現在は主として国家が制定したり,国際的な協定によったりした祝日,祭日をさす。ヨーロッパ諸語の祝祭日を意味する言葉はfeast(英語),fête(フランス語),fiesta(スペイン語)などであるが,英語を例にとるとこの語には〈饗宴〉〈めったにない豊かな食事・ごちそう〉の意があり,さらに〈楽しみのための集り〉という古義もある。…

※「祭日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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