猿猴月を取る(読み)えんこうつきをとる

大辞林 第三版の解説

えんこうつきをとる【猿猴月を取る】

〔猿が水中に映った月を取ろうとして溺死できししたという、僧祇律そうぎりつの故事から〕
身のほどをわきまえず、能力以上の事を試みて失敗することのたとえ。猿猴が月をとる。猿猴が月。猿猴捉月そくげつ

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

猿猴月を取る
えんこうつきをとる

欲に駆られて身のほどを忘れ、命を落とすこと。猿も猴もサルのこと。昔、インドの波羅那(ハラナ)城で、500匹のサルが樹下の池面に映った月を取ろうとし、互いに他のサルの尾をつかんで高い枝を下りて池に臨んだが、ついには枝が折れてみな水に落ち溺(おぼ)れ死んだ、というたとえで、仏陀(ぶっだ)が比丘(びく)(僧)たちを戒めたと伝える、中国・東晋(とうしん)の仏書『僧祇律(そうぎりつ)』の故事による。単に「猿猴が月」といい、「猿猴が月に愛す」「猿猴の水の月」ともいう。[田所義行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

未必の故意

犯罪事実の発生を積極的には意図しないが、自分の行為からそのような事実が発生するかもしれないと思いながら、あえて実行する場合の心理状態。→故意[補説]作品名別項。→未必の故意...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android