甘たれる(読み)あまたれる

精選版 日本国語大辞典 「甘たれる」の意味・読み・例文・類語

あま‐た・れる【甘たれる】

〘自ラ下一〙 あまえて、相手気持の上でよりかかる。馴れ親しんで人なつっこい態度をとる。あまえたれる。あまえったれる。あまったれる。
※二人女房(1891‐92)〈尾崎紅葉〉上「『否だあ』と甘垂(アマタ)れたやうに言ふ」

あまえ‐た・れる【甘たれる】

〘自ラ下一〙 あまえた・る 〘自ラ下二〙 =あまたれる(甘━)
※人情本・花の志満台(1836‐38)四「自分免許に自から、あまえ垂(タ)れたる端書は」

あまえっ‐た・れる【甘たれる】

〘自ラ下一〙 あまえった・る 〘自ラ下二〙 (「あめえったれる」とも) =あまたれる(甘━)
洒落本・船頭深話(1802)二「あめへッたれただだをぬかすは」

あまっ‐た・れる【甘たれる】

〘自ラ下一〙 「あまたれる(甘━)」の変化した語。
※艷魔伝(1891)〈幸田露伴〉「年上の男には十一二の女の児が兄に物をねだるやうにあまったれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「甘たれる」の意味・読み・例文・類語

あま‐た・れる【甘たれる】

[動ラ下一]あまったれる」に同じ。
「『いやだあ』と―・れたように言う」〈紅葉・二人女房〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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