…ウェーラーははじめアルカロイドが得られたと考えたが,分析その他の結果からプラウトらが述べている尿素であることに気づいた。当時は有機化合物は生きている動植物の体内だけに存在する生命力の助けによって初めてつくられるという〈生気説〉が広く認められていた。ウェーラーはやはり生気説の信奉者であった師のJ.J.B.ベルセリウスに〈私は腎臓の助けをかりずに尿素の合成に成功した〉と書き送った。…
※「生気説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」