田中中世古町(読み)たなかなかせこちよう

日本歴史地名大系 「田中中世古町」の解説

田中中世古町
たなかなかせこちよう

[現在地名]伊勢市ほん

岩淵いわぶち町の西にあり、外宮の東北にあたる。「五鈴遺響」によれば、外宮前の下馬所げばどころとその背後宮後みやじりを結ぶ間にあったところから中世古と称され、田中は水田のなかに民家があったので田中とよばれ、これを一郷として田中中世古と総称された。祭主殿屋敷と称される地があり、かつて宮司家の居宅の地と伝える。寛永二〇年(一六四三)の内外宮領図(神宮文庫蔵)裏書によれば家数三二二、人数一千三一二。「杉の落葉」は、田中町の藤ノ木という所には昔藤の大樹があり、近くにたち町の藤本八大夫の先祖が住し、ついに家号となったと記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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