田植草子(読み)たうえぞうし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「田植草子」の意味・わかりやすい解説

田植草子
たうえぞうし

歌謡集。広島県北広島町大朝付近で古くから行なわれてきた囃子田 (はやしだ) の歌詞を書きとめたもの。1冊。成立時期については諸説あるが,中世末期から近世初頭にかけてとみる説が有力。構成は朝歌,昼歌,晩歌の順に,各1番から4番まで,最後にあがり歌があり,1日の農作業の順を追っている。内容的には神事歌謡を中心とする古歌謡や,中国地方以外の各種の歌謡と交渉をもつものも多く,特に狂言歌謡や小歌の類との関係が注目されている。実際の作業歌としての機能に裏づけられ,口承詩として洗練されている点に特色がある。

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