発光菌類(読み)はっこうきんるい(その他表記)luminous fungi

精選版 日本国語大辞典 「発光菌類」の意味・読み・例文・類語

はっこうきん‐るいハックヮウ‥【発光菌類】

  1. 〘 名詞 〙 菌糸・子実体・胞子などが発光する菌類総称ツキヨタケナラタケエノキタケなど世界で約五〇種が知られている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「発光菌類」の意味・わかりやすい解説

発光菌類
はっこうきんるい
luminous fungi

菌糸、胞子、子実体などが発光する菌類をいい、発光菌ともよぶ。発光は温度や湿度と関係をもつが、種によって発光の条件はさまざまである。発光の生物学的意義は、まだはっきりしていない。発光菌類は世界的には50種程度知られているが、日本に分布するのは次のような種である。ツキヨタケLampteromyces japonicus、ナラタケArmillaria mellea、スズメタケモドキDictyopanus gloeocystidiatus、スズメタケD. psillus、コノハスズメタケD. follicolus、ヤコウタケMycena chorophos、アミヒカリタケFiloboletus manipularisなどである。このうち、ツキヨタケの子実層(傘の裏側のひだの部分)やナラタケの菌糸(材中に露出した菌糸)では顕著な発光がしばしば観察される。外国では、発光菌類を含む属としてカワキタケ属Panusやヒラタケ属Pleurotus(子実体が発光)、カヤタケ属Clitocybe(子実体や菌糸が発光)、アカコブタケ属Xylaria(菌糸が発光)などがある。

[曽根田正己]

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