百舌の草潜(読み)モズノクサグキ

デジタル大辞泉 「百舌の草潜」の意味・読み・例文・類語

百舌もず草潜くさぐき

モズが春になると人里近くに姿を見せなくなることを、草の中に潜り込むといったもの。 秋》
「たのめこし野べの道芝夏ふかしいづくなるらむ―」〈千載・恋三〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「百舌の草潜」の意味・読み・例文・類語

もず【百舌】 の 草潜(くさぐき・かやぐき)

① モズが春になると山に移り、人里近くに姿を見せなくなることを、草の中にもぐり隠れたといったもの。《季・秋》
万葉(8C後)一〇・一八九七「春されば伯労鳥之草具吉(もずのかやグキ)見えずとも吾れは見やらむ君があたりをば」
※車屋本謡曲・雲雀山(1505頃)「めぢもなき谷陰の、もすの草くきならの身の、露に置かれ雨にうたれ」
[補注]②の語義は、①の挙例の「万葉集」をモズが速贄(はやにえ)を木に挿すことと解したことによる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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