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雲雀山 ヒバリヤマ

デジタル大辞泉の解説

ひばり‐やま【雲雀山】

中将姫が捨てられ、かくまわれたという伝説の山。奈良県宇陀市にある日張山(ひばりやま)のことといわれる。
謡曲。四番目物。讒言(ざんげん)により、父の横佩(よこはぎ)右大臣豊成に殺されかけた中将姫を乳母たちが雲雀山にかくまい、花を売って養う。ある日、狩りに出た豊成が娘の生存を知って前非を悔いる。

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大辞林 第三版の解説

ひばりやま【雲雀山】

◇ 大和国と紀伊国の国境にあると伝えられる山。中将姫が横佩よこはぎ右大臣に捨てられたところという。
能の一。四番目物。横佩右大臣が偽りの告げ口を信じて殺そうとした娘を、乳母たちが雲雀山にかくまい、花を売って生活している。そこへたまたま狩りに来た右大臣が事情を知って娘を許す。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

雲雀山
ひばりやま

能の曲目。四番目物。五流現行曲。世阿弥(ぜあみ)の『申楽談儀(さるがくだんぎ)』に一節があげられているが、作者不詳。物売りの芸能を中心とすることから、狂女物に準じて扱われている。横佩(よこはぎ)右大臣豊成(とよなり)は、讒言(ざんげん)を信じて娘の中将姫を雲雀山で殺させようとするが、姫は忠義な家臣(ワキツレ)と乳母(うば)(前シテ)にかくまわれている。狩りに出た豊成(ワキ)は、姫を養うため歌おもしろく花を売る女(後シテ)を乳母の侍従と知る。前非を悔いた父は姫(子方)と再会してめでたく終わる。中将姫を慈しむ乳母の心情、舞を舞う情緒とともに、間(あい)狂言による鷹狩(たかがり)の場面も変化がある。後世の浄瑠璃(じょうるり)や歌舞伎(かぶき)にも影響を与え、『当麻(たいま)中将姫』ほかの作品がある。[増田正造]

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