… 荘園制のもとでは,従来の官営工房から流出した技術者たちがその技能をもって荘園領主に抱えられたり,技能を受けついだ河原者たちが斃牛馬(たおれぎゆうば)の解体処理を生業の一環としたりして,皮革生産が行われ,高まる需要に応じていた。また,皮革の直接生産者から製品を集め,それを用途に応じて適当に裁断したものを商う切革(きりかわ)(切皮)職人の同業組織である切革座(きりかわのざ)も12世紀なかばの京都で出現し,後世の皮屋・切革屋の源流をなした。皮革の直接生産者は,狩猟民・山人を含めて多様であったとみられるが,その主たる部分は賤民的存在の人々で,社会的地位はきわめて低かったと推察される。…
※「皮屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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